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ヒトインフルエンザは毎年世界中で流行が起き、わが国でも75万〜100万人程度の患者が報告されている病気で流行は、11月上旬頃から散発的に発生し、1月下旬〜3月上旬にピークを迎え、4月上旬頃までに終息します。10〜40年の周期で新型ウイルスにより世界中で大流行を起こします。1997年、香港に住む3歳の男の子が咳や喉の痛みなど典型的なインフルエンザ症状を示して死亡しました。その後、生きた鳥と濃厚に接触する機会のあった人が発症し、20名の患者から同じウイルスが分離され、うち5名が死亡しました。分離ウイルスはこれまでニワトリの間だけで流行し、人に感染したことのなかったH5N1という型でした。
トリのインフルエンザが初めてヒトに感染した事例ですが、すべてのH5N1がヒトに感染するかというと「否」です。2001年5月、2002年1月に香港でニワトリにインフルエンザが流行し、分離されたインフルエンザウイルスH5NI型はヒトに感染せず1997年のものとは異なっていました。これらのことから農林水産省は、国際獣疫事務局(OIE)が作成した診断基準により高病原性鳥インフルエンザウイルスと判定されたA型インフルエンザウイルス又はH5若しくはH7亜型のA型インフルエンザウイルスの感染による鶏、アヒル、ウズラ、又は七面鳥の疾病を高病原性鳥インフルエンザと定義しました。
2004年1月山口県の養鶏場において、毒性の強い鳥インフルエンザの発生が確認され、山口県や動物衛生研究所で調べたところ、12月から韓国等で感染が広がっている、「H5N1型」に属するA型インフルエンザウイルスが検出され、高病原性鳥インフルエンザと確定しています。現在のところ人への感染は認められていません。

| 1.病原体 |
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オルソミクソウイルス科に属するRNAウイルスで、大きく分けてA型、B型、C型の3種類があります。人に感染するのは主にA型です。同じA型の中でもウイルスの表面にあるヘマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)という2種類の糖タンパク質構造の違いにより、15のHA亜型と9つのNA亜型に分けられます。人での流行はHI,H2,H3型で、「H5N1」とはHA亜型が5、NA亜型が1という型です。
トリにしか病気を起こさなかったウイルスが、人に感染するようになった理由には次のような仮説があります。インフルエンザウイルスの本来の宿主であるカモが、中国南部に飛来し腸管内に保有したウイルスを糞便とともに排泄する。トリのインフルエンザウイルスと人のインフルエンザウイルスの両方に感染する豚がカモの糞便を摂取する。前後して人のインフルエンザにも感染すると、これら2つのウイルスが豚の体内で遺伝子の組み換えが起こり新しいタイプのウイルスが発生する。この新型のインフルエンザウイルスが人へ感染する。 |
| 2.臨床症状 |
| トリ : |
突然の死亡、呼吸器症状、顔面、肉冠、若しくは脚部の浮腫、出血班若しくはチアノーゼ、産卵の低下、産卵の停止、神経症状、下痢、又は食欲の低下など。 |
| ヒト : |
典型的なものは高度の発熱、頭痛、腰痛、筋痛、全身倦怠感などが現れ、これらの症状と同時に、あるいは遅れて、鼻汁、咽頭痛、咳などの呼吸器症状。発熱は急激に上昇し1週間程度で解熱する。 |
| 3.感染経路 |
| トリ : |
感染した鳥類、ウイルスに汚染された排泄物、飼料,粉塵、水、ハエ、野鳥、人、器具機材、車両等との接触。 |
| ヒト : |
飛沫感染1997年の香港での発生では人から人への感染はありませんでした。また、香港では一般的に生きたニワトリが食用に販売されており、冷蔵、冷凍の処理された鶏肉として販売される日本とは事情が異なっています。WHOは食用に処理された鶏肉からインフルエンザが人に感染する可能性を否定しています。 |
| 4.治療・防疫対策 |
| トリ : |
治療法はありません。一部の国ではワクチンを使用しています。ワクチンで発症は抑えられるが感染は防止できません。ワクチン抗体と感染抗体の区別もできないことから、わが国としては原則としてワクチンを使用せず、感染家禽の摘発・淘汰により防疫を進めています |
| ヒト : |
対症療法が中心。A型インフルエンザにはアマンタジンの使用が認められています。一般的な予防としては、十分な栄養、休養、手洗い、うがいなどの風邪予防があります。またワクチンによる予防もあります。 |
| 5.感染症法・家畜伝染病予防法による取り扱い |
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2003年11月5日に改正施行された感染症法により、本疾患は動物などを介して人に感染する4類感染症に指定され、本疾患と診断した医師は直ちに都道府県知事に届け出なければなりません。また、家畜伝染病予防法上、法定伝染病に位置づけられており、発生した場合は鳥の間での拡大を防ぐために発生の届出、殺処分、消毒等のまん延防止措置が実施されることになります。 |
| 6.よくある質問と答え |
| Q : |
鶏肉や鶏卵を食べて感染することはありますか? |
| A : |
食品としての鳥類(鶏肉や鶏卵)を食べることによって人が感染した例はありません。また、調理の際に加熱を行えば、万一ウイルスが残存していたとしても、これによって不活化されますので感染源とはなりません。 |
◆狂犬病◆高病原性鳥インフルエンザ
◆ウエストナイル熱(脳炎)◆重症急性呼吸器症候群(SARS)
◆パスツレラ症◆猫ひっかき病◆ブルセラ病
◆レプトスピラ症 ◆真菌感染症
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◆エキノコックス症 ◆回虫症
◆ツツガムシ病◆オウム病◆Q熱◆疥癬(かいせん)
◆キャンピロバクター症 ◆クリプトスポリジウム症
◆野兎病 ◆サルモネラ症
◆土壌病(炭疽、破傷風)
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