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感染症について

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真菌感染症

真菌とは?

一般的には、酵母(イースト菌等)、カビ(青カビ、コウジカビ等)、キノコの総称でそれぞれ

・酵母菌
・糸状菌
・担糸菌(キノコ類)

に分けられます。有用なものと有害なものがあり、有害真菌による病気を真菌感染症といいます。

真菌感染症とは?

 真菌はいわゆるカビですので、その胞子は空気中、土中のあらゆる所に胞子は存在します。
しかし、健康なヒトや動物はそれらと共合していく力(抵抗力)を持っていますので、普通は感染しません。不潔にしていたり、抵抗力が落ちていたり、何らかの病気で弱っていると免疫力の低下により、接触時に感染します。感染症にかかりやすい人や動物を易感染者といい、小児、高齢者、糖尿病、免疫不全症患者、免疫抑制、抗ガン治療患者はこのなかに入ります。
 真菌感染症で代表的なものは、アスペルギルス(Aspergillus)症、カンジダ(Candida)症、クリプトコックス(Cryptococcus)症で三大内蔵真菌症と呼ばれ、皮膚真菌症では皮膚糸状菌症、マラセチア症、スポロトリックス症、クリプトッコックス症、カンジダ症が有名です。

人と動物の共通感染症で問題になる真菌症は?
ペットからヒト、ヒトからペットにうつる真菌症で代表は以下のものがあります。

1.皮膚糸状菌症―皮膚
2.クリプトコッカス症―呼吸器、皮膚
3.スポロトリックス症

この中で代表的なものが 1.皮膚糸状菌症と 2.クリプトコッカス症なのでこれらについて説明します。

・1.皮膚糸状菌症とは?
ヒトの場合のいわゆる「たむし」「ぜにたむし」「水虫」「爪水虫」をいいます。

[原因]
1.犬小胞子菌 Microsporum ssp.
2.白癬菌   Trichophyton ssp.
3.表皮菌   Epidermophyton ssp.

[感染経路]
・感染動物との接触
・共用の衣類、タオル、マット、くしの使用
※ 免疫不全症候群等に日和見感染も自然界からまれに見られる。

  ヒ  ト @ A
←→
ヒ  ト
  @↑↓A   ↑A
  動  物 A
土  壌


[症状]
・ヒトの場合
1) 頭部―いわゆる「しらくも」と呼ばれ頭皮、毛髪に感染し、円形の境界明瞭な黄白色〜灰白色の紅斑、脱色斑を認める。掻痒感はほとんどなく、炎症症状もない。ケルスス禿瘡では、炎症、疼痛があり、耳介後リンパ節の腫大もある。(症例1)
2) 体部―いわゆる「ぜにたむし」と呼ばれ、顔面、頸部、躯幹に境界明瞭なリング状発赤皮疹を発する掻痒感はある。(症例2・3)
・動物の場合
頭部、頸部、四肢、四肢端、尾端、耳介端に多く見られ、体表全域にも及ぶものもある。
境界明瞭な円形の脱毛を呈し、痒みはほとんどない。
幼令動物は多発しやすい。

[診断]
・病変部からの直接鏡検で菌糸、分節胞子の確認
・真菌培養によりコロニーの確認(症例4)
・大分生子の形態確認(症例5)
・動物の場合Microsporum canisにかぎりウッド灯での発色の確認で証明

[治療]
ヒトも動物も共通である
・外用
@ 抗真菌剤、イトリゾール等のイミダゾール系軟膏、クリームの塗布
A 上記のシャンプー
・内服
@ イトラコナゾール、ケトコナゾール等の内服
A 重症はアンフォテリシンB、ミカファンギン等の注射

■症例
1.ケルスス禿瘡   2.ぜにたむし   3.ぜにたむし
ケルルス禿瘡   ぜにたむし   ぜにたむし
4.M.canisのコロニー   5.M.canisの大分生子    
M.canisのコロニー   M.canisの大分生子  
(写真提供:千葉大学真菌医学研究センター)

2.クリプトコッカス症とは?
自然界に広く存在する土壌にいる酵母様真菌で、主に健康な状態でこの菌を持っている鳥類が環境汚染源となって、とくに集団ハトの糞便が重大な感染源となっている。

[原因]
クリプトコッカス Cryptococcus neoformans

[感染経路]
土壌→鳥体内→糞便⇒乾燥、空気散舞→ヒト 肺

※好低温菌なので、高体温の鳥体内では増殖しないので、排出後に増殖する

[症状]
・糖尿病などで免疫力の低下しているヒトが吸い込むことにより日和見感染し、肺炎症状をおこす。
・発熱、咳、痰の肺炎症状
・多くは軽症で自然治癒
・重症は髄膜炎等を起こすこともある

[予防]
・ハトの糞便が原因なので、集団コロニーの形成を妨げる目的でドバトにはエサを与えない等の対策を行う
・ハトの集団の中には入らない

[治療]
・イトラコナゾール等の内服
・アンフォテリシンB、ミカファンギン等の注射
・多くは自然治癒

■症例

1.   2.   3.
症例1   症例2   症例3
(写真提供:千葉大学真菌医学研究センター)

1.Cryptococcus neoformansが多数生息していたハト糞
2.Cryptococcus neoformansの光沢あるコロニー
3.Cryptococcus neoformansの莢膜(墨汁懸濁法による観察)

狂犬病高病原性鳥インフルエンザウエストナイル熱(脳炎)重症急性呼吸器症候群(SARS)パスツレラ症猫ひっかき病ブルセラ病レプトスピラ症真菌感染症
エキノコックス症回虫症ツツガムシ病オウム病Q熱疥癬(かいせん)カンピロバクター症クリプトスポリジウム症野兎病サルモネラ症土壌病(炭疽、破傷風)トキソプラズマ症日本脳炎結核腸管出血性大腸菌症

 

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