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寄生虫は、おおまかに言うと細胞一個の赤痢アメーバーやマラリアのような原虫と多細胞のゼン(専門書では蠕という漢字が当てられています)虫、そして外部寄生虫と呼ばれるノミやダニのような昆虫やクモの仲間に分けられています。ここでは、ゼン虫の仲間でお馴染みの回虫とサナダ虫を取り上げ、ノミ・ダニ以外の外部寄生虫についても少し触れておきたいと思います。
猫の回虫
最近では、良い駆虫薬があり害もどちらかというと軽い方で、診断も産卵数が多いため比較的検便で発見し易いという事で軽視されがちですが、公衆衛生ということになると、子供の遊ぶ砂場には回虫の卵がイッパイ、などと週刊誌で報道されたりして話題になる事のある寄生虫です。
サナダ虫
検便では、発見しづらい寄生虫で飼い主さんに便について出てきた、この虫の一部分を見逃さないようにしていただきたい寄生虫。猫のサナダ虫、と書けないところにこの寄生虫のいやらしさがあります。
何種類かありますが中間宿主を持っており、ノミ、カエル、ヘビ、ネズミといった中間宿主となりうる物と接触しないようにする事が大事なのですが、自由行動を好むのが猫ですので、なかなか大変かもしれません。やはり猫は、室内で飼うようにした方が良いのかもしれません。
猫の代表的な内部寄生虫について簡単に述べましたが、ポイントは早期駆虫です。これは周囲の環境を守ると言う意味からも大事です。ここでいう環境には、人も含まれているとご理解いただいて結構です。
猫の外部寄生虫
ノミとダニは、別項で説明があるでしょうから、ここでは、ヒゼンダニと言うとても小さいダニの仲間を
二つご紹介しておきます。
ショウセンコウ・ヒゼンダニ
疥癬という名前なら、お聞きになった事があるかもしれません。先日、特別養護老人ホームでの集団感染が報道された皮膚の寄生虫も疥癬でした。当然人も刺しますし猛烈な痒みを生じます。人では刺すだけで皮膚に居座りませんが、猫では皮膚にトンネルを掘って居座ります。この時の疥癬が、犬に多いヒゼンダニだったのか猫に多いショウセンコウ・ヒゼンダニだったかは、定かでありませんが、どちらにしてもとても歓迎のできるものではありません。
疥癬は、一時期ほとんど見る事がなくなったのですが、最近復活の傾向が見られます。どうやら野生のたぬきの間で流行していて、それを猫がもらってきているようです。やはり猫は、室内で飼った方が良いようです。
疥癬は、昔は難病でしたが今では、特効薬といってよい物があります。しかしまだ猫へのその使用は、認可されていませんので用途外使用という事になります。担当の獣医師とよく相談してください。
ミミヒゼンダニ
耳疥癬、とも呼ばれます。耳の中に寄生しますが皮膚にトンネルを掘りません。耳の中に真っ黒なカ
サブタのはがれたような耳垢が、たくさん見られたらかなり疑わしいです。普通は顕微鏡で検査します
が、目の良い方でしたら黒い紙の上に耳垢をのせ、虫眼鏡で見てみればモゾモゾと動いているダニを
見つける事ができるかもしれません。こちらも治療方法が確立しており、他の耳の病気よりタチが良い
と言えるかもしれません。


猫の毛球症は、字の示すとおりに猫が毛づくろいをする時に飲み込んだ毛が胃の中で絡み合い、球状になった毛玉を吐き出す現象を指す物で病気とはしがたい物です。どちらかと言えば病気になるのを防いでいると言えるでしょう。
現在では、飲み込まれた毛を腸のほうに誘導し便と一緒に排泄させてしまうような物もご用意できますが、日々の事であるという事と舐めてもらわなければならないという事から一般には、受け入れてもらえないようです。私の家の猫も時折、毛玉を吐きます。あの大袈裟な吐き方には、閉口しますが吐き出してしまえば一件落着と思う事にして、後始末に精を出す事にしています。実際には、毛球と食べた物が混じって吐き出される事はまれで、透明な唾液と玉というよりは、棒状に毛のしっかりとパックされた物が吐き出される事が大部分です。慣れもあるでしょうが、それほど汚いという印象は無いものです。
猫は、ご存知のようにきれい好き。日溜まりで毛づくろいをしている姿などは、ほのぼのとして良い物ですが、この毛づくろいが毛玉の原因と言えば原因です。毛球症を予防しようと言う事でしたら、この毛づくろいの時に毛が飲み込まれないように日々の手入れとしてブラシなり櫛なりで抜け毛を猫が飲み込んでしまう前に取り去っておく事をお薦めします。健康な猫の毛は少々舐められたぐらいでは抜けません。猫は自然に抜けてしまって乗っかっているだけのいわゆる抜け毛を舐めそして飲み込みこれが毛玉になっているのです。
猫の嘔吐の動作は、さも大袈裟で苦しそうに見えますが、毛球症ではきれい好きゆえの不幸せと言えます。ところがこれが物を吐けない動物では、となると話が違ってきます。嘔吐は消化器から不適切な物を取り除く重要な防御機構であり、吐き出す事で問題の芽を摘めるというのは幸いなるかな、でもあるのです。

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